レース当日、まずはナンバリング。
早めに行けば、その後ホテルに帰ってゆっくり朝食をとれるかも、という情報が入ったので、暗いうちから会場へ向かう。
思いのほか緊張はしていなかったけど、途中道を聞いてきたお姉さんが、何気にPRO表示の中に入って行ったのを見て、レースの大きさを改めて感じました。そんなに待たされず、順番が来た。よく、テレビやPROのレースで見てた活字のナンバー。が、自分の腕にハンコで押され、ちょっと感動!ホテルに帰り、ゆっくりと朝食。
いざ、出発。大勢の選手に混ざって、スイムスタート会場へ。日焼け止め、ワセリンはホテルで塗ってきたので、
後はアップ、そしてスタートを待つだけ。スタート前に、絵PROとばったり会い、握手してもらった。何だかゴールできそうな気がしてきた。
アメリカ国歌独唱。さすがにアメリカ人選手は胸に手をやり、心を込めて一緒に歌っていた。日本人が「君が世」を聞く態度とは随分違う。。。前日BIKE預託時にボランティアの人に言われたとおり、PROスタート後、軽く(50M位じゃ軽すぎ?!)アップを済ませ、スタートを待つ。
浜から、スタートラインまでは50M。
自分の時計のAM6:56、スタートラインに向かって泳ぎ始める。
自分の時計よりは多分2分早かったような気がしたが、
突然のスタート合図。
始まった、、、とか思いながら、泳ぎ始める。
ブイは、よく見えた。
が、いきなり激しいバトル。というよりも、外人さんの足が大きくて、手を入れる場所が無い!、という感じ。
殆ど思うような泳ぎが出来ないまま、独特の形のホテルの横辺りに来た。この辺が1キロらしい。
その後も同じようなバトルの中、何とか折り返し。
水はきれいだし、ブイも折り返しの船もよく見えた。
復路は少しうねりがあったような気がしたが、
時々魚を眺めながら、バトルに耐えながら、やっとスイムフィニッシュ。
それでもとても気持ちよかったのに、時計を見てびっくり!
気を取り直して、トランジットへ。
噂どおり、ボランティアの人はとても親切だった。
更衣を済ませ、バイクに向かおうとしたら、目の前に同じエイジグループの丸岡さんが居た。
前日の、トランジットエリア内は滑るので、バイクシューズは持って、バイクの付近で履いた方がいい、という忠告に従ったのだが、エリア内で追い越すわけにもいかず、彼女が瞬く間にバイクを引いてバイクスタートに向かうのを横目で見ながら、靴下とシューズをはいた。
大幅に遅れをとった、、、と思った。
何とかバイクスタート。
カイルアコナの街は、声援も多く順調に飛ばす。
クイーンKハイウェイに入ったら、不覚にも過激な睡魔に襲われた。
とにかく眠い。
原因不明の睡魔に襲われたまま何とか60Kmあたりで、ふと眠気からさめた。
と思いきや、今度は突然左膝に激痛が、、、。
レース前に調整のつもりで走ったのが裏目に出たらしい。
痛みは増すばかり。
数え切れないほど大勢に抜かれたが、自分はとにかく前に進むので精一杯だった。
幸い噂に聞くKONAウィンドウはそれほどでもなかったが、
長い長いハヴィへの道。
まったく踏み込めず、ちょっとした下りの勢いと引き足だけで、バイクゴールを目指す。
この足の不調がランにも影響しないように祈りながら。
やっとのことで、バイクフィニッシュ。
ボランティアの人がバイクを預かってくれるのはいいのだが、何かに捕まらないと歩けない有様。
距離調整のため、やたらと長いトランジッションエリア内を、やっとの思いで歩いて更衣室に入る。
中で、ボランティアの人が、冷たいタオルで膝を冷やしてくれた。有り難かった。
ランシューズを履き、こんな膝でフル走れるのかな、、、ととても不安だった。
恐る恐るランコースに出て走り始めたら、、、あら不思議! ちゃんと走れてる!
時間はまだ有る。もしかしたらFINISHできるかも! 思ったら、何だか涙が出てきた。
海沿いのアリィドライブは、すごい応援の人だった。
しかも、声援がやたらパワフル。
潰れてる人が多い中、快調に飛ばす私にそのパワフルな声援は集中した。
NUNBER 988,KEEP GO ON !
LOOKS NICE !
GOOD RUN ! etc.
時々 CHIEKO!
とか言われて振り向くと、外人さんがプログラムム見て声援してくれてる。
嬉しくって、みんなに両手でアロハポーズで答えた。
すっかり調子に乗った私は、そのままパラニロードの坂を駆け上がり、ハウェイに。
マイル表示に混ざって不定期にキロ表示があった。
がんばって計算したら、もしかしたら8時にゴールできるかも!と思えた。
このままペースを落とさず、止まらず、ひたすら走ることにした。
だんだん辺りが暗くなっていく。
あるところから、すれ違う人がケミカルライトをつけている。
あれ欲しいなあ、とか余計なことを思っていたら、配っている人発見。
迷わずもらった。が、どこにつけて良いかしばし迷う。
結局帽子の上につけ、まだまだハイウェイを走る。
やっとエナジーラボ。左折し、何も無い、真っ暗な道を、石につまずかないように、チラホラ走っている人のカミカルライトを頼りに走る。しばらく行って、ようやく右折、そしてついに折り返し。わりと地味な折り返し表示だった。
帰り道は、比較的短く感じた。途中、火山の山肌の、街の明かりがとてもきれいだったなあ。
さっき通ったエナジーラボ。ここは、大きなスクリーンがあり、自分宛のメッセージがあれば表示される仕組みらしい。(後から聞いた話だが。)
そして再びハイウェイを、ゴール目指す。
疲れている足に、道路の微妙な斜度がきつい。
だんだん右ひざに痛みが。時々屈伸をしたり、ランパンのポケットに入れてあるコールドスプレーを吹きつけながら、粘った。
やっと見えてきた、38キロの表示。あともうちょっと!。
パラニロードまですぐ、という辺りで、最後の屈伸。だって、この先はお客さんがいっぱい!かっこ悪く走りたくないし、、、。
準備よし。
ラストスパート!
案の定、暗い中、しかも、この辺は激しいスコールが降ったらしい。そんな中、すごい沿道の人々の間を、ゴール目指す。
道路は川のようだった。が、もう水溜りも気にならない。だんだんゴール付近の放送の音が聞こえてきた。
YOU ARE REAL IRONMAN !
っていっぱい言われて、嬉しかった。
ゴール付近の観客席にわが応援団、パパと浜ねえ発見。
みんなで手をつないでFINISH!
嬉しかった。本当に嬉しかった。こんなに大きな大会で、恥ずかしながら、初フルレース。
有難過ぎ、、、
トライアスロンは個人競技だけど、色んな、とってもたくさんの人に支えられて出来る競技。
このレースで、本当に、色々なことを感じ、感動することが出来ました。
信じられないくらい親切だった大会関係者やボランティアの人、
長い時間がんばって声援を送ってくれた沿道の人たち、
向こうで出会った親切なアスリートたち、
日本で応援してくれてた皆、
そして、ずっと支えてくれてた浜ちゃん、パパ。
みんな、ほんとうにありがとう。