In vino veritas(酒に真実あり) PISPORT〜SBRB〜 

2010 済州国際トライアスロン

[参加者] みるくさん、ちゃまさん、マサさん、すこっとさん、とんこちゃん
[報告者] すこっとさん
[日時] 2010年7月11日(日)
[場所] 韓国 済州島
[天気] 雨のち曇り
[距離] スイム3.8k バイク180.2k R42.2k
[結果] 総合76位 女子4位、カテゴリー1位、アマチュア女子1位

 6月開催予定だったIMジャパンが、宮崎県で発生した口蹄疫の感染拡大を防ぐため、開催中止となり、急遽IMハワイクオリファイ予選の代替レースとなった「2010 済州国際トライアスロン + IQ」大会。

<準備>

 レース当日、4時起床。前夜から、一度も目を覚ますことなくぐっすりと眠れた。さすがにもう緊張で眠れないということはないみたい。窓から外を見ると雨が激しく地面を叩きつけていた。今日一日が思いやられる。

 日本から持参してきた真空パック赤飯、味噌汁、バナナ、カステラを取る。食欲も問題なし。5時になり、いったんレース会場へ行きナンバリングやスペシャルエイド預託など。

 今回補給食はボトル2本(1本はMUSASHI REPLENISH、1本はパワージェル7本をREPLENISHで溶かしたもの)、ノリブクロには塩豆大福、カステラ、お煎餅、カーボショッツ、ここでジョミを入れる。

 一旦宿へ戻り、今度はウェットスーツを着て再び会場へ。途中、海の様子を見るとかなり荒れてはいるが、ブイもはっきり見えていたのでスイムはあると確信する。私的にはこんな海の状態だからこそ、スイムは絶対にあってほしいと思う・・・差を つけるチャンスだから。昨年12月から朝スイムのコースを一つ上にあげ、強化してきたつもり。3.8kmを1時間切って泳ぐためのトレーニングを続けてきた。

 

 だからこそ、今の状態でどれくらいの結果が出せるのか知りたかった。しかし、思いはむなしく結局スイムは中止に。

 スタート時間が1時間変更され、時間が開いたので再び宿へ戻り更に補給をする。


 <バイク 5時間51分53秒>

 スタートはプロ、リレー部門に続き、ナンバーの後から3秒おき。後の50人ほどはエントリーがギリギリだった人達でここはカテゴリーも男女も一緒くたにされていた。この中には自分と同じカテゴリーの人が居るかどうか分からない状態だったけど、少なくとも日本人には居ないようだった。

  

 スタートしてから最初の3kmでいきなりメーター不調。雨のせいで反応が非常に悪い。そして17km過ぎには速度が0kmになったまままったく反応しなくなった。自分の速度も走った距離も分からず不安だったけど、コース上には10km毎に距離表示があり、またエイドがきっちり15kmごとにあったのでそれらを目安にすることにし、気持ちを切り替える。

 30kmを過ぎたあたりで、自分の後ろに韓国人男性が2mも離れずピッタリくっついているのに気づく。私が日本語で文句を言うと一瞬5mほど離れる(それでもドラフティングだよっ!) けど、また真後ろにピッタリとつく。試しに私が足を止めてみると向こうも足を止めて、まったく前に行こうともしない。

 明らかにドラフティングの確信犯。

 結局は上り区間が始まる80km地点ぐらいまでずっと後に着かれぱなしだったけど、上りが始まると自然に千切れていった。上りに入ると霧が立ち込めて10m先も見えなくなるほど。所々雨、風も強く、周りに人も居ないので走っていること自体が段々と不安になってきて「もしかしてレースが中止になってたりして・・」なんて考えたりもした。

 坂の上のほうから川のように水も流れ、ハンドルを取られないように慎重に走る。チェジュのコースは2回目なので、以前の記憶をたどる。上りも下りも基本的には直線なので、霧で前が見えなくても心に余裕を持って走ることが出来た。

 長い上り区間がようやく終わり、一気に下り始める。ところが、ここでアクシデント。

 道路工事で溝が切ってある箇所に土嚢が埋めてあり、その盛り上がりで、X-LABに取り付けていたツール缶が吹っ飛ぶ。この時点で残り距離がまだ40km以上あり、このままスペアやボンベを持たずに走るのは非常にリスクを背負うことだと思い、ツール缶を回収するためバイクを降りて、走って取りに行く。この時間はたぶん1分もなかったと思うけど、下り基調のところだったのでとても焦った。

 無事にツール缶を回収し、再びコースへ。遅れた分を挽回するかのように踏みまくる。今回、途中でメーターが不調になったことがある意味良かったのかもしれない。自分のペースもアベレージも分からずひたすら漕いだ。速度が分かっていたら、怖くて下りもセーブしていたかもしれない。リミットが外れた感じ・・・とでも言うのかな。

 残り20kmを切ったあたりで、韓国人の女子プロ選手を抜く、かなりペースが落ちている。この時点で自分が女子4位になったことが分かった。残り10kmで再び段差でツール缶が吹っ飛ぶ。さすがにもう回収はしない。パンク、メカトラが起きないことをひたすら祈って漕ぎ続ける。

 バイク終了。


 <ラン 3時間56分39秒>

 この頃には霧も晴れ、すっかり雨も上がっていた。ランに移ると、猛烈な向かい風が待っていた。それにやはりバイクで足を使い過ぎているのか、普段よりも遥かに足が重い。それでも最初の5kmを26分ほどで走れたので、自分で感じるよりは悪くないと考える。

 

 2007年に出たときは暑さが敵だったけど、今回は風。真冬の多摩川沿いを走っているようだった。エイドでは消炎鎮痛剤スプレーを太ももや脹脛にかけて、回復を望む。ひたすら我慢の3周回。

 徐々にバイクを終えた選手がランに移ってきて、すれ違う選手のナンバーをすかさずチェック。自分と同じカテゴリーの選手が近くにいないことを確認し、足を進める。最後の3周回目になったときに、自分がカテゴリー1位であると確信し、気持ちに余裕が出てきたと同時に元気も出てきた。

 腕時計を見ると総合時間で10時間が切れそうな感じ。後半の下り基調を利用し、最後はペースアップ。

 そしてゴール。

 

 総合タイム:9時間50分49秒。総合76位 女子4位、カテゴリー1位、アマチュア女子1位となった。


<終わりに>

 今回、前日の競技説明会は荒れに荒れた。もともとはエントリーフィー5万円を払った人達だけにハワイの権利があるはずなのに、韓国人に有利なルールに変わっていた。200分(5万円払った人)の50のハワイスロットがいっきに900分(全選手)の50に変更されてた。レースの前から、そしてレース中も、何かずっとモヤモヤとしたものが残ったままな感じ。

 ジャパン中止の発表から1ヶ月、本当に辛かった。とりあえず、ハワイクオリファイが取れたことにほっとしてる。応援してくれた皆さま、本当にありがとうございました。しばらく休養して、10月に向けて頑張っていこうと思います。

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